2020-01-01から1年間の記事一覧

苦諦とは

四諦は、苦・集・滅・道です。 【苦諦】 こは苦である。 【集諦】 こは苦の集起である。 【滅諦】 こは苦の滅である。 【道諦】 こは苦の滅に至る道である。 つまり、四諦とは、苦であるということ、苦の原因、苦の消滅、苦を消滅する方法について説かれた法…

人生を根底から変える法としての、四諦・十二縁起

仏陀が初転法輪のときに説かれ、その長い生涯をわたって説かれたのが四諦の法です。仏陀の教えの根幹です。 そして、仏陀が成道のときに繰り返し瞑想して苦を滅し無明を滅し解脱へと至ったのが十二縁起の法です。 四諦と十二縁起こそは、仏陀の悟りの根幹で…

十二縁起はなぜ難解か

四諦、十二縁起、四念処、七覚支、これらは仏教の基本で、特に、四諦と十二縁起は仏教の入門書にも必ず出てくるほどです。 象の足跡が他の動物の足跡を包含するくらいに大きいという喩えで、四諦は、他の理法を包含すると言われています。 十二縁起は、菩提…

相応部経典7

修行僧たちよ、これが教えに従うということである。 すなわち、身体(色)においておおいに厭うているべきである。 感受(受)においておおいに厭うているべきである。 知覚(想)においておおいに厭うているべきである。 形成力(行)においておおいに厭う…

古層の仏典から仏陀の筏を探すブログです

有尋有伺 (114.187.206.144) 2020-07-01 01:42:19 ショーシャンク様。お疲れ様です。 異なる意見の相違というものは、世間一般的には耳障りで煩わしく、それ故ほんの少しでも我を試みようともせずに、悪口だけをたくさん喋り、イマイチすっきりしない感じで…

十二縁起の根本

有尋有伺 (49.104.35.15) 2020-06-29 16:44:52 ショーシャンク様 さっそくお返事ありがとうございます! 私も中村元先生の涅槃経は持っていますので、 そこでも重要視なされていることは存じ上げています。 やはり直接対話させて頂けると、私の知見も培われ…

縁の滅は無明の滅

有尋有伺 (49.104.35.15) 2020-06-29 12:32:12 どうやらショーシャンク様は 特にsatiと修行法についてご興味があるようですね! それでしたらsatiについて更にお話しさせて頂きましょう! 実は憶念は、最初のコメントで記しました水泳方法の例えのように、 …

有尋有伺さんへの返信

有尋有伺さん、こんばんは。 大変詳しいコメントありがとうございます。 とても深く掘り下げておられますね。 大変、参考になりました。 satiは、『憶念する』と『意識を向ける』の2つの意味があると言われていますね。 その通りだと思います。 そして、2…

有尋有伺さんのコメント

有尋有伺 (114.187.206.144) 2020-06-27 18:09:12 初めまして! 私もあなたと同様にゴータマ尊の修行法が徹底思考型だと喝破してその方法で修業し疑を完全に断ちまた初禅にまで達したことがある者です。 まず初めに言わせて下さい。 よくぞ論蔵(アビダルマ…

百丈野狐の公案のカラクリを見破った

前に、百丈野狐という禅の公案について、私の解釈を書きました。 私は、禅の門外漢ですが、坐禅ではなく、仏陀の四念処などの瞑想をしていると、全く謎々のような禅の公案や大乗仏典などの真意が不思議と手に取るようにわかってきます。むしろ、坐禅をして印…

相応部経典6

このブログの『相応部経典』は、春秋社の『原始仏典Ⅱ』相応部経典1巻~6巻を1巻から順次重要な箇所をピックアップしていくつもりでしたが、なぜか2巻が見当たりません。山荘も探しましたがなかったので、とりあえず、2巻を飛ばして3巻からピックアップ…

パーリ涅槃経1

いま、春秋社の『相応部経典』を第一集から、大事だと思われるところを書き抜いていっていますが、それと並行して、パーリ涅槃経も重要な箇所を書き抜いていきます。 仏陀の最期の言動を記録した『大般涅槃経』には、原始仏典(パーリ仏典)と大乗仏典があり…

無量を感じること

高原 (126.42.33.248) 2020-06-13 12:37:51 ショーシャンクさん、こんにちは。 お勧めにあった阿含経全三刊を買ってきました。今までは阿含経はネットで見ることができたんですが、ネットは部分的にしか読めなかったので、これだけの分厚い阿含経を読めるの…

相応部経典5

根源によるのではない、正しからざる思索を捨てよ。 戒律を捨てて退くことなく、師(仏陀)と理法と集い(サンガ)とに関して、根源からしっかりと憶いつづけよ。 そうすれば、そなたは、喜びに達し、喜びを楽しみ、歓喜に富む者となり、苦しみを終滅するで…

プロの宗教家はもう要らない

高原 (126.42.33.248) 2020-06-10 11:13:44 ショーシャンクさん、こんにちは。 ゴーディカの自死は、我々の感情では祝福する気持ちにはならないですね。バッカリの時もそうだったし、また身念処の苛酷な修行の後、何人かの弟子が自らの命が絶ったことがあっ…

相応部経典4

菩提樹下での仏陀成道の時のエピソードとして、梵天勧請だけでなく次のようなことも「梵天に関する集成」に書かれています。 菩提樹下で悟りを開かれたばかりの時(悟りを開いて5週間目)、 仏陀にこういう考えが起こった。 「他人を尊敬することなく、長上…

十二縁起を瞑想するということ

koboyuki (27.82.211.253) 2020-06-03 23:45:21 ショーシャンクさんこんばんは。 私たち普通の人間が、普通の生活を送りながら、感覚を持ったままで、理法を念じて、揺るぎない無量に達する、具体的な方法が知りたいです。 今はただ、スッタニパータ、ダンマ…

感覚を持っている限り

koboyuki (27.82.211.253) 2020-06-02 22:15:53 ショーシャンクさんこんばんは。ゴーディカはせっかく解脱できたのになぜ退いてしまったのですか? 自ら命を絶ったと言う事をどう解釈したらいいのでしょうか。 まさに解脱せんとするときそれを妨げる働きが起…

相応部経典3

人が身体で為し、また言葉や心で為すところのもの(業)、それこそ、かれ自身のものである。 人はそれを取って受けて、行くのである。 それは、かれに従うものである。影が人に従っていくように。 それゆえに、善いことをして、来世のために功徳を積め。 功…

仏陀の本当の教えが甦る時

koboyuki (27.82.211.253) 2020-05-30 10:12:56 ショーシャンクさんこんにちは。 仏教についてのひとりごとのブログをすべて拝見させていただきました。私の仏教に対してのイメージとかなり違っていてビックリすると同時に大変興味が湧きました。 もう一度一…

心が主

id:tomatomatan 2020-05-29 14:27:39 こんにちは。しまとりです。とても、納得できました。ありがとうございます。昔のYahoo掲示板哲学カテでは、御神仏というと、妄想、非科学的と考える方々が多く、仏教も、神様否定を説いたものだ、と何人もから言われま…

この世は奇跡で溢れている

高原 (126.42.33.248) 2020-05-28 00:57:17 ショーシャンクさん、こんばんは。 奇跡というか、あり得ない不思議。会社四季報のアドテックプラズマのページだけが何度見ても光っていて、驚いてアドテックプラズマの株を買ったら、その株がそれから上がりに上…

相応部経典2

非常に重要な言葉があります。 【神いわく】 人が、いかなることをなさないように心を抑制しようとも、まさにそのゆえに、苦しみはその人に到達しない。 人は、あらゆることを離れるように、心を抑制せよ。 そうすれば、かれはいかなる苦しみからも解脱する…

相応部経典1

相応部経典につき、 春秋社【原始仏典Ⅱ 相応部経典】にもとづき 相応部経典第一巻(詩句をともなった集)から順番に大切だと思う箇所を書き抜いていこうと思います。 『立ち止まることなく、あがくことなしに、激流を渡りました。』 最初から謎のような言葉…

マニカナへの投稿文2

(2019年11月にマニカナで石飛教授と話した私の投稿部分を載せます。抜粋なのでわかりにくいと思いますが) >「<これ>がないとき<これ>がない」、「<これ>が滅するから<これ>が滅する」という式によって滅するので、無明が滅するときには、と…

マニカナへの投稿文1

(2019年11月にマニカナで石飛教授と話した私の投稿部分を載せます。抜粋なのでわかりにくいと思いますが) さて、龍樹は、十二縁起につきまして次のように説いています。一 無知(無明)に覆われたものは再生に導く三種の行為(業)を自ら為し、その…

法を見るものは私を見る

【法を見るものは私を見る】【法を知るものは縁起を知る 縁起を知るものは法を知る】この2つの言葉はありますが、それぞれ別の仏典にあります。そして、これが最も大事なことですが【法を見るものは私を見る】の言葉の中の【法】と【法を知るものは縁起を知…

輪廻転生について

高原 (126.42.33.248) 2020-05-18 23:47:55 ショーシャンクさん、しまとりさんも、こんにちわ。 「久遠」を懐かしい思いで読んでました。あの詩は「眩しい希望」「揺れるような憧れ」「若い信仰」の気持ちが感じられて、あの詩を書いた時の青年ショーシャン…

10年に1人でも

ひだ (124.24.195.46) 2020-05-16 17:29:16 たまたまこのサイトに出会いました。ひだと申します 仏教については浅い理解しか持っておりませんが、長いこと「無我」にひっかかっておりました。「無我」にあらず「非我」であるとするショーシャンクさまの説を…

自らを島とする

koboyuki (27.82.211.253) 2020-05-17 00:11:08 ショーシャンクさんこんばんは。キリスト教神秘主義のルドルフシュタイナーさんは(大切なのは次の二点である。第一に、真剣になって超感覚的認識を求める人なら、自分を高次の秘密へ導いてくれる導師を見出す…