2018-11-10から1日間の記事一覧

仏教についてのひとりごと 19

スッタニパータを心底から読むと、今までの仏教観は瓦解します。 例えば仏陀は「私は戒律によって清浄になるとは説かない」と言っています。 仏教の体系からするとあり得ない発言ですね。まず戒があって、戒を授けられたものが僧侶になるのが仏教で戒律は仏…

仏教についてのひとりごと 18

仏陀は先祖供養については何も言っていません。 死者に対して祈ったり儀式することが無駄なことは、池のたとえで言っています。 『池に石を投げて、池の周りで大勢の人が「石よ浮いてこい」と祈ったところで石は浮くだろうか。浮くわけがない。石は石の重み…

仏教についてのひとりごと 17

私は思想や哲学について非常に単純に捉えています。どのような思想も哲学も筏にしか過ぎないと考えていて その人の精神を自由という方向に導くか、束縛に導くか、です。 同じ思想でも、人の捉え方や解釈で自由になった人も入れば、束縛する鎖になった人もい…

仏教についてのひとりごと 16

あなたにはわからないかもしれませんが私の見るところ易行と言われている親鸞の道は至難の道ですよ。 とことん、自分の心の醜さ、卑しさに直面し絶望した人だけが歩める道です。そしてそれはごくごく少数です。 他のどんな教えでも救われない自分の無能さ醜…

仏教についてのひとりごと 15

例えば『縁起の法』、これは今では『相依性』として捉えられています。 ある解説では、『「縁起」とは、「縁りて起こる」こと。すべての物事は、互いに関わりあい支えあって存在しているのだということです。物事は、けして単独では存在し得ないと言うことは…

仏教についてのひとりごと 14

私が書きたいことは、自分の中ではかなり明確になっています。 仏陀が言った『苦』とは何か?そして、それが人類に何故理解できなかったか? それは、この世で恵まれているとか恵まれていないとかではないのです。 仏陀は王族の王子でした。 仏陀によれば、…

仏教についてのひとりごと 13

例えば、大宝元年(701年)、日本史上初めて制定された大宝律令がありますが、この中の「僧尼令」では、僧侶の捨身往生、いわゆる自殺を禁じています。つまり肉体を離れることで仏になり往生するということで、自殺が僧侶の間で流行していたのです。後世でも…

仏教についてのひとりごと 12

そうですね。ただ、五蘊は色・受・想・行・識ですから色=肉体も 受・想・行・識=精神作用、思考 も入ります。 例えば、肉体があるから苦だというなら自殺して自由になろうと思う人が出ますが人間は肉体と思考に束縛されているので思考から自由にならないと…

仏教についてのひとりごと 11

私の考えでは『苦』は、個体を持ったからです。なぜ個体を持ったか、それはタンハー(渇愛)があるからです。 ほとんどの仏教書では、四諦を次のように説明しています。 ①苦諦 人生は苦である②集諦 苦は執着があるから起きる③滅諦 執着を滅すれば苦はなくな…

仏教についてのひとりごと 10

そうなんです。 『無常⇒苦⇒無我』という重要な公式は、 『無我』では絶対に説明がつきません。 『非我』でないといけませんね。 相応部経典には『では、無常にして苦なる変易するものは、これを観じて、これはわがものである、これはわが「我(が)」である…

仏教についてのひとりごと 9

阿含経をはじめとした原始仏典に頻繁に出てくるのが次の公式です。 すべては無常である。 無常であるから苦である。 苦であるから無我である。 つまり、無常⇒苦⇒無我 という公式です。 最も頻繁に出てくるということは、これこそ仏陀の核心の公式だろうと思…

仏教についてのひとりごと 8

禅で言う『至道無難唯嫌揀択』の『揀択』ですね。 確かにそれには気づいています。 人間は、心地悪いものには嫌悪の壁を立てて、心地よいものには愛着を増大させようとします。 生きていれば生きているほど、嫌悪の壁はますます高く数多くなるものですね。 …

仏教についてのひとりごと 7

これが相応部経典の解釈ですが これであれば、 身口意の行為によりて識があるということがどうしても不可解になります。 また、四諦への無知があってもなくても、行為はあるのではないでしょうか。 ですから、相応部経典のこの解釈は完全ではないということ…