スッタニパータ560に
『わたしは、矢を抜き去る最上の人である』という仏陀の言葉があります。
ダンマパダ275に
『矢を抜いて癒す方法を知って、わたしは汝らにこの道を説いたのだ』とあります。
感興のことばに
『人々は自我観念にたより、また他人という観念にとらわれている。
このことわりをある人々は知らない。
実にかれらはそれを矢であるとは見なさない。』
とあります。
仏陀は自らを『矢を抜く最上の人』と言っています。
矢を抜く方法が、四諦十二縁起、四念処なのです。
わたしは、後世に形成された『仏教なるもの』は
この矢を抜く方法を捨て去ってしまって、
『その毒矢はどんな人が射ったのか』『矢を放った弓は何色でどんな形だったのか』『弓はどのような材料でできていたのか』ばかりを議論し、膨大な論書を生み出し続けたと思っています。