私は、今のいわゆる『仏教なるもの』には仏陀の真意は伝わっていないと思っています。
それは大乗仏教でも部派仏教でも変わりません。
(お年寄りには未だに部派仏教を小乗仏教と呼んでいる人がいますが、本当の仏教史が明らかになりつつある現代では小乗仏教という言葉を使う人も少なくなっていくでしょう)
歴史上の仏陀は本当は何を言いたかったのか、そしてそれはなぜ伝わらなかったのか、考察してきました。
最古層の仏典は現代人の誰もが読むことができるのに、です。
仏陀の真意が伝わらなかったのは
私は主に次の理由からだと考えています。これ以外にも多くの理由はありますが。
1,人類が仏陀の言う『苦』を理解できなかったこと
2,仏陀の死後、弟子たちが『仏教なるもの』の独自性、優位性を強調していったため、インドの精神土壌であったヴェーダ文化を排除していったこと
3,勝手に経典を創作し出してどれが仏陀の直説かわからなくなっていったこと
4,天才たちが現われ、次々と自分独自の解釈を展開していったこと
5,そもそも人類には、『シンプル』でないと広まらないということ
主にこの5つの理由ではないかと思っています。
これについて、時間があるときに書いていきます。