大乗仏教が興った謎から解き明かすと

 id:RichmondBC  
アマゾンの仏教史カテゴリーでベストセラー1位おめでとうございます。
仏教の本は初めて買いましたが読みやすかったです。
法華経の本が出版されましたら読みたいのでアナウンスをお願いします。
楽しみにしております。

 

 

ありがとうございます。

『仏陀の真意』が、ここまで売れるとは思ってもいなかったので、びっくりしています。

日常の社会生活において、仏教に興味のある人は私の周囲にはほとんどいませんので、そして仏教に興味のない人に仏教の話題をすることも皆無なので、私が仏教に興味があることも本を出版したこともほとんど知らせていません。

現実生活で本を出版したことを知っている人はほんの十数人だけです。

日常生活では、人との会話のほとんどが、社会情勢、国際情勢、経済情勢ばかりなので。

 

今度の本は、仏陀の真意から解き明かす法華経、という内容になりそうです。

かなり大部になります。

今までの法華経の解説本は、ひたすら大乗仏教側から解説したものです。

しかし、それでは法華経の本当の意味はわからないと私は思っています。

仏陀の真意はどこにあり、そして、なぜ大乗仏教が興ったのか、この歴史上の大きな謎を解明しないで、大乗仏典を読み解くことはできません。

 

大乗仏教が興った理由なんて簡単なことだよ、すでにみんなわかっているけどね、と言う人もいるでしょう。

例えば、原始仏教に大乗仏教の要素はすでにあったものが興っただけ、という説明をする人もいるでしょう。

しかし、もし、原始仏典に大乗仏教の要素が全部あるのであれば、わざわざ新しく大乗仏典を膨大に作る必要はないのです。

歴史上の仏陀が説いたことを後世に正確に伝えようとして第一結集が行なわれました。

仏陀が亡くなった直後です。

そして、そこで確定した教えを、仏陀の本当の教えとしてサンガで伝えていったのです。

それを、500年も経ってから仏陀の声も姿も知らない人たちが新たに経典を勝手に作り上げるというのは、仏教教団からすれば悪魔の所業に思えたでしょう。

なぜ、そのようなことをしたのか、これに関しての解明はされていません。

 

出家至上主義を批判して大乗仏教が興ったと言う人もいます。

しかし、仏陀と直弟子の時代、原始仏教の時代には、在家も解脱できるとなっていました。

部派仏教になってから、出家至上主義になったという面はあったかもしれませんが、そうであれば、何も新しく経典を勝手に作る必要はなく、第一結集で確定した教えのままで、出家至上主義をもとに戻せばよかっただけです。

 

 

大乗仏典を本当に解き明かすには、大乗仏教が興った謎から解明しなければ絶対にわかりません。

そして、どのような人たちが大乗仏典を作っていったのか、を解明しなければ、本当の姿が見えてきません。

 

なぜ、大乗仏教は、小乗仏教では仏になる種を焼いたものだ、仏になれない、などと罵ったのか、最も根本的なこの謎から解明していかないと、仏陀の真意がどう大乗仏教に伝わったのかもわからないことになります。

 

大きなテーマなのでいつになるかはわかりませんが、進んだときはお知らせします。