返信遅くなってすみません!
ヤージュニャヴァルキヤという人物については全く知らなかったのですが、やはり気になるのは仏陀本人は自分自身が家庭を捨てて出家をしたことについて何か触れていたのかということです。
中村元さんの本にてこよなき幸せという章がありそこで父母につかえること、妻子を愛し護ることが幸せであると書いてありました。
しかし仏陀は家を捨てています。
こちらもまた勘違いだったら申し訳ないのですが、財ある家を出て修行するのは良いこと。と言ってた記憶があります。
それらの言葉だけ切り取って単純に受け取るのではあまりにも思慮不足だとは思いますが、字面だけ見れば矛盾しているような気もします。
仏陀自身はそれら自分自身の出家について何か語ったことはあったのでしょうか?
仏陀は、自身の出家については、老や病や死がわが身に来ることを知って出家したというようなことだけを言っています。この言葉が、四門出游の話になったのだと思います。
捨てていった父親や妻や子供のことは何も語っていません。
国王を承継する責任を放棄したことや妻子を捨てたことを反省するような言葉は一切ありません。
かなり自分勝手ではあります。
後世の大乗仏教では、仏陀は世の中の人を救うために真理の探究するため出家したように書かれることもありますが、仏陀が語ったことでは、老・病・死の苦しみからわが身も逃れられないと知って、自分の苦を滅するために出家したのです。
後世、自分たちの都合のいいように美化したり脚色したりすることが、宗教の場合はあまりにも多いのですが、そのような脚色をすべて取り去り、直に見ていかなくては、仏陀の真意はわからないというのが私の確信です。
変に世の中の人のために出家したというような美談にするのではなく、自分勝手に妻子を捨て、継ぐべき国王の地位も責任も放棄した無責任さを直視してはじめてわかることがあります。
あと、仏陀が、親や妻子を大切にせよ、というのは、在家の信者に対して言ったことです。
在家である限りは、親孝行をしなさい、妻子を大切にしなさい、ということです。
出家はあらゆる関係を断絶するのですから、親不孝の道です。
そうしたからには、命がけで仏道に専念しなさい、ということです。
これが、後世の日本仏教では、非僧非俗などと、中途半端ないいとこどりのいい加減さに堕してしまいましたが。