2023-06-26から1日間の記事一覧

『仏陀の真意』第2章「仏陀の言葉の本当の意味」第13項『戒律』

【戒律】 最初期の仏教においては、戒律はたったひとつだけでした。 少なくとも、仏陀の弟子が1250人を超えるまでは、具足戒はひとつでした。 舎利弗と目連が250人を引き連れてやってきて弟子入りしたときも、仏陀に『尊いお方よ、私たちは幸あるお方…

『仏陀の真意』第2章「仏陀の言葉の本当の意味」第12項『天上天下唯我独尊』

【天上天下唯我独尊】 仏陀は生まれてすぐに七歩歩いて『天上天下唯我独尊』と言ったという伝説があります。 『天上天下唯我独尊』の意味は、長らく仏教者が悩む原因となりました。 生まれて初めて口にした言葉とされ、しかし、その意味通りに解釈すると『こ…

『仏陀の真意』第2章「仏陀の言葉の本当の意味」第9項『中道』

【中道】 初転法輪のときに、苦行の道でもなく快楽の道でもなく、中道を行く、と説かれます。このことから、中道とは、苦行と快楽の中間の道のことだと思う人が多いです。極端な禁欲生活でもなく、極端な快楽耽溺でもない、その中間のほどほど禁欲、ほどほど…

『仏陀の真意』第2章「仏陀の言葉の本当の意味」第6項『煩悩』

【煩悩】 一般的には、煩悩とは欲望のことだと思われています。 欲望をなるべく少なくしていくこと、足るを知るということが煩悩をなくしていくことだと言う人は多いです。 ところが本能も欲望です。食欲を否定すると死んでしまいますし、性欲を否定すると人…

『仏陀の真意』第2章「仏陀の言葉の本当の意味」第5項『空』

【空】 今の仏教の根本教理と見なされ最も重要視されている【空】ですが、実は、歴史上の仏陀はあまり説いていません。 最古層の仏典『スッタニパータ』で【空】が説かれているのは 【つねによく気をつけ、自我に固執する見解をうち破って、世界を空なりと観…

『仏陀の真意』第2章「仏陀の言葉の本当の意味」第4項『縁起』

【縁起】 現代の日本で『縁起』と言えば、宗派を超えて、次のような意味に解され、説かれることが多いです。 『私たちは自分以外の無数の存在に生かされている。だから自分なんてない。家族や会社や近所の人たちは当然だけど、今食べている米や野菜を作って…