マニカナで、石飛先生が、『阿弥陀経』の中の、
またさらに舎利弗よ、かの仏の国土には、常に、見事で彩り豊かな様々な鳥がいる。白鵠・孔雀・鸚鵡・舎利、迦陵頻伽・共命の鳥などである。これらの鳥は、一日に六回、美しく優雅な声でさえずることで、
五根・五力・七菩提分・八正道分などの教えを説いている。この国の人々は、この声を聞き終わって、皆ことごとく、仏を思い、法を思い、僧を思う気持ちが起こるのだ。
について、
五根五力の次が、七菩提分と飛んでいるのはなぜか?
四念処、四正勤、四神足がない理由は?
という質問をされていました。
これにつき、私なりの考えを書きます。
阿弥陀経のこの記述こそ、今まで私が書いていたことを裏付けるものです。
七菩提分とは、七覚支のことです。
七覚支に七菩提分という別名があること自体が、七覚支が三十七菩提分法の骨子であることをうかがわせます。
四念処、四正勤、四神足がない理由は、七覚支の中にすべて入っているからです。
七覚支は、念⇒択法⇒精進⇒喜⇒軽安⇒定⇒捨 です。
このうち、
念が、四念処
精進が、四正勤
定が、四神足
です。
五根・五力は、私の説では、概説、総論です。ですから、これは別に記載されています。
詳説の中の骨子が七覚支(七菩提分)です。
八正道は、四諦の中の道諦ですが、三十七菩提分法には四諦がありませんから、八正道が入っています。
ですから、阿弥陀経に、五根・五力と七菩提分(七覚支)と八正道だけ記載されているというわけです。
大乗仏典作成者は、サンガの中の比丘です。
サンガの中で、ひそかに大乗仏典を作っていた人がいました。
見つかって、非難されて、サンガから追い出されて還俗した人もいたと思います。
当然、仏典(原始仏典)に非常に詳しい人たちが作ったものです。
七覚支に四念処、四正勤、四神足が含まれていることは当然、知悉していました。