煩悩の代表的なものは、貪瞋痴です。
わたしは、煩悩とは何か、でこう書きました。
『私は、煩悩とは束縛のことだと考えています。
精神の自由を束縛するもの、
本来の無量の精神を限定させるもの、
これが煩悩の本質です。
精神に苦をもたらすもの、それが煩悩です。
自由をその本質としている精神にとって、束縛は苦なのです』
それでは、貪(raga)とは何でしょうか。
貪(raga)は楽受から生まれます。
つまり、快適な感受です。
快適な感受は、快楽の記憶となります。
快適な感受は愛着を引き起します。
愛着する対象に精神を固定させてしまいます。
まさしく、束縛、縛、結です。
精神から自由が奪われます。
これは、悪い結果になるとわからないからやめられないのではなく、悪い結果になるとわかっていても、一点に縛られ固定化されてしまっているのです。
ストーカー規制法ができて、警察から警告が出され近づいたら逮捕すると言われてもストーカー犯罪はなくならないのです。
それは、精神が愛着の対象に縛られているからです。